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浅井能楽資料館

ここ浅井の地は、絹織物の歴史が古く、聖徳太子の時代にさかのぼると言われています。

25000095_1255_1 能楽資料館

江戸時代には、澄んだ水の流れる姉川下流地域で養蚕が盛んに行われ、この地の絹糸が、天皇、公家、将軍、大名家の人々の装束や能装束に使われていました。

能という芸能が室町時代に完成されたのに対して、能装束は江戸中期に舞台装束として集大成されました。能装束の第一人者である山口憲(やまぐちあきら)氏は、この江戸時代の能衣装の復原に見事成功されました。

江戸時代に使われていた光沢と抗張力に富んだ上質の絹を求めて、山口さんが浅井の地に足を踏み入れたのは、今からおよそ26年前のことでした。

当時、浅井には、江戸時代の手法で糸取りを経験していた女性がいました。山口さんはこの女性たちから製糸技術を学び、原材料である桑も自ら栽培し、試行錯誤を繰り返されて、江戸時代の絹糸の取得に成功されたのです。

さらに、江戸時代の文献を手がかりにして膨大な時間と手間をかけて当時の染織の技術をも駆使し、将軍家、大名家に伝わる能装束を復原されています。当時の染織の技術や美しさをありのまま伝えるとともに、実際舞台の上で活躍する観世流、宝生流、喜多流、金春流の名人名手の能役者に舞台で使用され、高い評価を得ています。

能装束、能面、その他、能楽に関する資料を管理、保存するために山口さんは、浅井の風土を選んでくださいました。能楽資料館 是非一度訪ねてみてください。山口さんによって手がけられた、とてもすばらしい気品あふれる能衣装や能面等が展示されています。

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